99%の誘拐


99%の誘拐 (講談社文庫)

99%の誘拐 (講談社文庫)

末期ガンに冒された男が、病床で綴った手記を遺して生涯を終えた。そこには八年前、息子をさらわれた時の記憶が書かれていた。そして十二年後、かつての事件に端を発する新たな誘拐が行われる。その犯行はコンピュータによって制御され、前代未聞の完全犯罪が幕を開ける。第十回吉川英治文学新人賞受賞作。


久々に読書感想。
何せ時間がゆっくり取れなかったもので、読み終わるまで日数が結構かかってしまった。
でも文章も読みやすく、2〜3時間もあれば一気に読み終えれる。
話としては面白かった。
一昔前のIT技術を駆使した犯罪、絡み合う二つの誘拐事件。
読んでいただければ分かるが、この話は犯人があらかじめ分かっている。
サスペンスに分類されているようだが、結末に驚きが待っているわけじゃない。
出来レースとでも言うべきか、結末がある程度わかる。
犯人の意図がある程度描写されてるためであろうか。
話としてはおもしろかったが、残念ながら是非お勧めってほどではない。
どことなく物足りなさが心に残る。



どちらかといえば、パソコンでこんなことが・・・ってことに面白みを感じた。
執筆された1988年に比べて現在はさらに進んでいるとはいえ、技術的な面で感心することはちらほらあった。


そんなこんなの「99%の誘拐」のレビューでした。


次は何読もうかな。